店長ブログ
わらしべ×差別化
筋トレ後ゼーハー言いながら汗ばみ
仕事着の白衣をクールダウンするまで着ることができない
状況から季節は、「夏だな( ゚Д゚)」
としみじみ感じている桑原です。
商品開発は、差別化が大事。
差別化をするには、商品開発に限らず普段からの行いが大事。
世間一般的な常識にも常に「なぜ?」を持ち続けることが大事と思います。
関東方面に出張するときに世間の常識を感じるのが「階段」。
多くの人がエスカレーターを使います。
長年駅を使用していうるちに余分なものがそぎ落とされ洗練
された結果、体力の消耗を最小限に抑えるための最大効率の
解がそこに垣間見れます。
しかし、お上り&差別化を大事にしている私は、しばしばエスカレーター
を使用する人を見ながら階段ダッシュします。
たまにしか駅を使用しない私にとっては、運動にもなり時短にもなりで
こちらの方が効率的です。
さて、この差別化ですが当初するつもりが無くても結果的に差別化に
つながるケースがあります。
先日こんなことがありました。
お客様より商品開発の依頼を頂きました。
今回のお題は某シェフ監修商品。
予めレシピがあり、それを正確に再現することが求められます。
(レシピ通り作ればいいんだな、かんたんかんたん(^ω^))
そう思いつつ頂いたレシピを自社のレシピに落とし込んでいる
うちに簡単ではないことに気づきました。
まず、レモンを使用するのですが頂いたレシピには
「レモンを刻む」と書いてありました。
食品メーカーの方ならピンとくると思いますが、レモン果汁を使う
とかであれば簡単ですがレモンを刻むとなると自分で刻むかもしくは
レモン果汁と刻んだレモンの皮を仕入れなければなりません。
自分で刻むことのできるメーカーはほぼ無く、
また刻んだレモンの皮を扱っているメーカーも皆無。
しかし、そんなできない理由を言っていては何もできません。
まずは手作りで作り上げました。
おそらくこの時点でメーカーの8割は諦めます。
しかし続いて悲劇。
いざ試食してみたらとにかくしょっぱい!
(おかしい?シェフのレシピ通りの配合なのに)
お客様に試作品をお届けし改善を繰り返しようやく味も整いました。
この時点で残ったのはうちだけでした。
実は、ここに至るまでにレモン果汁とレモンの皮のみじん切りを
提供頂ける会社さんを探しまくっていて、見つけることができました。
しかも国産レモン。
いろいろ調べてみましたが、国産レモンは日本で流通している量の
1割程度なんだそうです。
また、調べて分かりましたがレモン果汁って100%レモンなどの記載
を見ると「混ぜ物がなくってピュアなんだ」って感じますが、保存料
とか結構使われてるんですね。品質を保持するためには致し方なし。
その国産レモンは、それらが使われていないんです。
ただ、その代わり冷凍保管しなければならないので冷凍庫の保管
スペースが必要になるし、価格もめっちゃ高く、代金も先払い、と
不便のオンパレード。
この差別化の利点を享受するには不便を受け入れることとトレードオフ
ですね。
思考錯誤しているうちに当初想定してなかった結果にたどり着く。
これを「わらしべの差別化」と呼びます(造語です)。